アルミ地金価格:A7/A8とLME物理プレミアム--- - 技術仕様

desc: LME現物価格とMJP/MWP物理プレミアムを基軸に、A7・A8アルミ地金の価格決定、純度差、供給・関税リスクを実務視点で解説。

アルミ地金価格:A7とA8グレード & フィジカルプレミアム

世界の一次アルミニウム市場は、LME Cash Price(LME現物価格)を基準に、地域別フィジカルプレミアム(MWP/MJP)および化学純度グレードで価格が形成されます。WorldwideTradeXは、鋳造・押出・導体製造向けのGrade A7(99.7%)およびA8(99.8%)地金調達を、実務に即してシンプルに最適化します。

目次

  1. 化学成分:A7 vs. A8
  2. 価格決定メカニズム:LME + 地域プレミアム
  3. グローバル供給網:Rusal, Vedanta & Emirates
  4. 技術仕様テーブル

1. 純度グレード:A7(99.7%)とA8(99.8%)

アルミニウムグレードは、主にSi(ケイ素)およびFe(鉄)含有上限によって定義されます。

  • Grade A7 (99.7%): 業界の標準材(ワークホース)。一般押出(6000系合金)や構造用鋳物で広く採用。

  • Grade A8 (99.8%): 電線用ワイヤーロッド、高精度箔材、航空宇宙向け高機能合金に不可欠な高純度フィード材。

2. 価格メカニズム:"プレミアム"の実務解説

アルミ地金の購買価格は、取引所のスポット価格だけでは決まりません。

  • MWP (Midwest Premium): 北米域内の現物受渡し価格の代表的ベンチマーク。

  • MJP (Main Japanese Port): アジア、とりわけ日本港湾渡しの主要参照プレミアム。

  • Premium Drivers: 無関税材の不足、港湾混雑、そして水力主体製錬と炭素集約型製錬のコスト差が、アルミニウム価格とプレミアム水準を左右。

3. グローバル供給ダイナミクスの読み解き方

国際貿易環境の変化により、A7/A8地金の原産地は価格だけでなく関税・調達安定性にも直結します。

  • Sanction Compliance: 制裁対象外の製錬所由来であること、かつトレーサビリティ検証済みの材料のみを調達。

  • Sustainable Sourcing: 水力発電由来のLow-Carbon Aluminumへの需要が拡大し、長期契約価格にも影響。

4. 技術仕様:Aluminum Hub

ElementGrade A7 (99.7%)Grade A8 (99.8%)
Aluminum (Min)99.70%99.80%
Iron (Fe) Max0.20%0.15%
Silicon (Si) Max0.10%0.10%
Ingot Weight20kg - 25kg20kg - 25kg
Bundle Weight1,000kg (approx)1,000kg (approx)

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Frequently Asked Questions (FAQ)

Q1. 日本向けアルミ地金価格は、LMEとMJPをどう組み合わせて評価すべきですか?
A1. 実務では「LME Cash + MJP + 実物流コスト(運賃・保険・港湾費用)+ 金融コスト」で総調達単価を算出します。加えて、インコタームズ(CIF/FOB)差、為替(USD/JPY)、決済条件(LCサイト)で最終コストが変動します。スポット比較だけでなく、四半期契約のMJP更改タイミングを含めた平均調達戦略が重要です。

Q2. A7とA8の価格差は、どの用途で回収可能ですか?
A2. A8は高純度ゆえに導電率・歩留まり・不純物起因不良の抑制に優れ、電線材・高性能箔・厳格品質用途でコスト回収しやすい傾向があります。一般押出や汎用鋳造ではA7が最適化されるケースが多く、製品仕様(電気特性・表面品質・機械特性)に応じてTCO(総保有コスト)で判断するのが合理的です。

Q3. フィジカルプレミアム(MWP/MJP)が急騰する局面の主因は何ですか?
A3. 主因は、(1) 無関税材の逼迫、(2) 港湾・内陸輸送のボトルネック、(3) 地政学・制裁による供給偏在、(4) 低炭素アルミ需要の集中、です。LMEが横ばいでもプレミアムのみ上昇する局面は珍しくなく、価格ヘッジでは取引所価格と現物プレミアムを分けて管理する必要があります。

Q4. 制裁コンプライアンスとトレーサビリティは、見積比較にどう反映されますか?
A4. 安価な見積でも、原産地証明・製錬所証跡・第三者監査が不十分な場合、通関遅延や契約リスクが増大します。結果として納期遅延コストや代替調達コストが発生し、見かけの単価優位が失われます。調達評価では、価格だけでなく「コンプライアンス確実性」を定量評価項目に組み込むべきです。